在这部五月雨厨房片中,開店を明日に控えた小さな中華料理店。見習いコックのリーさんが料理を作り、若い店員・兼松は手書きでメニューを書いている。着々と準備が進んでいるように見えたその時、店長が倒れた。病院に付き添って行った先輩店員からの電話を待ちながら、切れた蛍光灯の下で、兼松はメニューを黙々と書き続ける。そんな時鳴った電話は「店長は今夜がヤマ」と伝えるものだった。そして夜が明け…。
ほんの一夜、ほとんど厨房の中だけというミニマムな時間と空間の中で、登場人物それぞれのキャラクター、そしてお互いの間にある穏やかなつながりをも感じさせる脚本と演出の力量は高い。ワンシーンワンシーンの絵の力強さにも注目してほしい。